注射嫌いを説得せず安易に血糖降下剤を使い続けること。インスリン非依存型糖尿病は、初めのうちインスリン注射の必要なく、普通は血糖降下剤の服用で治療効果が上がります。しかし、非依存型でも、治療を続けて数年経つと、大概はインスリン注射が必要な時期がやってきます。
血糖降下剤は、膵臓を刺激してインスリンの生産を促します。つまりもともと健康でない膵臓をむち打って働かせるわけで、数年も続くと膵臓がくたびれ、血糖降下剤を飲んでもインスリンを作らなくなります。
そうなったら血糖降下剤の処方をやめ、注射でインスリンを補給して血糖の濃度を抑えながら、膵臓の回復を待つ必要があります。
ところが、その時期が来ても注射を嫌い、避けようとする人がいます。そしてなかには患者の注射嫌いに負け、インスリンを注射せずに、血糖降下剤を処方し続ける医師もいるようです。そんなことをすれば、当然、膵臓が弱り、腎臓病などの合併症が起きる確率が跳ね上がります。必要性を説明し、患者を説得してインスリン注射をするのが医師の務めです。また、厳禁の血糖値しか調べず合併症の可能性を無視する医師も居る。糖尿病の診療では、合併症に注意することが重要です。その可能性を無視し血糖の濃度だけ調べて済ませる医師がいるが、もちろんそんな診療をしていれば、危険な合併症を併発し取り返しのつかない事態に陥る可能性があります。