卵巣・胎盤の機能が分かる。
卵巣から分泌される女性ホルモンは、その働きによって排卵前の卵胞で生成・分泌される卵胞ホルモンと排卵後の卵胞(黄体)によって生成•分泌される黄体ホルモンの二つに分けられます。さらに卵胞ホルモンには、エストロン(E1)、エストラジオール(E2)、エストリオール(E3)などの種類があり、全体を総エストロゲンと呼びます。
女らしい体型、内外性器の発育、生殖機能に欠かせないホルモンであり、脳下垂体の卵胞刺激ホルモンによって分泌量をコントロールされています。妊妮中はE3が胎盤からも分泌されます。E3の月経周期による変動を観察すると、排卵の有無など卵巣の機能が分かります。不妊治療で排卵を誘発する際に卵胞の発育状況をチェックすることも可能です。E3は胎児の副腎で生成された物質を用いて胎盤で作られるので、妊娠中に胎児の発育や胎盤の機能を知ることができます。通常E2は血液、E3は一日尿中の排泄量を測定します。
- 数値の高い場合 エストロゲン産生卵巣腫瘍・先天性副腎過形成・多胎妊娠・肝疾患
- 数値の低い場合 卵巣機能低下・胞状奇胎(E3)・ターナー症候群