1秒率が70%以下なら肺気腫、気管支ゼンソク。

息をできるだけ深く吸い込み、それを精一杯吐き出した時の空気量が肺活量です。肺活量は男女差、身長差があるほか、年齢をとるに従って低下します。このため、検査では次の数式によって求められる数を正常値の基準とします。

  • 男性             (27.63~(0.112×年齢)×身長(cm)=肺活量予測値(ml)
  • 女性             (21.78~(0.101×年齢)×身長(cm)=肺活量予測値(ml)

実際に測定した肺活量がこの予測値の何%に当たるかを求めた数字を%肺活量と呼んでいます。80%以上であれば、%肺活量は正常と見なされます。

%肺活量は肺線維症などで低下しますが、しかし肺機能に障害があっても%肺活量がなかなか低下しない病気もあります。そこでもう一つ、1秒率の測定が同時に行われます。

肺気腫や気管支ゼンソクなどがあると、息を吸うことはできても、それをすばやく吐き出すことができません。息をできるだけ深く吸い込み、できる限り速く一気に吐き出した時の肺活量を、努力性肺活量と言います。1秒率とは、できる限り速く吐く努力をした場合に最初の1秒間に努力性肺活量の何%を吐き出すことができるかを調べるものです。

  • 1秒率が70%を下回る場合は、肺気腫、気管支ゼンソク、肺線維症、慢性気管支炎などが考えられます。
  • %肺活量が低い場合は肺線維症など。
  • 1秒率が低い場合は肺気腫気管支ゼンソク、慢性は気管支炎など。