細胞は、丸・四角形・楕円・長方形・多角形の色々な形状が、それぞれの細胞の目的成長によって異なっていますが、基本構造としての在り様は同じで、中心に細胞核(ただし核を持たないものもある)が在って、核膜に覆われているDNAデオキシリボ核酸で遺伝子と染色体でできているゲノムで、それを囲む様にして細胞質が在り100から200のタンパク質と、RNAと細胞内小器官オルガネラでできています。オルガネラは、小胞体・中心体・ゴルジ体・ミトコンドリア・リポゾーム・リソソーム・エンドソーム等でできています。そのオルガネラの間を埋めている個体のような液体はサイトゾルと呼ばれている多くの化学物質が溶け込んでいます。RNAとオルガネラはそのサイトゾルに浮遊しているともいえます。別の言い方をしますと、細胞はよく『水の入った袋』に例えられて、その水の中には多くの化学物質が溶け込んで、色々な構造物オルガネラがその水中に浮遊しているともいえます。これは細胞の化学現象は反応が水に囲まれた環境で起こるとも言えますし、生命は水の中に溶け込んでいるともいえます。水は細胞内にくまなく浸透して、生命の化学反応はすべて水中で進行しているということです。水が排除されている小領域も、細胞内には色々と存在しています。

ある種類の巨大分子の内側がその例ですが、生命の化学反応が進行する母体は、水をたたえた細胞内の海原で、何千種類の異なった化学物質を溶かし込んでいますし『ヒモ』『針金』『骨組み』となって細胞内に張りめぐられた分子の密な網目も含まれています。したがって細胞のサイトゾルを泳ぐとすれば、水面下に生い茂る海草の森、濃い糊やゼリーの中をもがきながら進むようなものです。そのサイトゾルの化学的性質が、細胞内で起こる全てのでき事を支配しています。

それらを包む様にして細胞膜があり、細胞膜はタンパク質と脂質でできていて、両面浸水性、中心体疎水性のチャンネル装置を持った二重構造層です。この脂質は油性物質で構成されていて洗剤の泡を造る膜の構造に似て居て、その外側の膜の内部には、膜で仕切られた数多くの構造物が包み込まれ、これらの構造物は、細胞膜にあたる大きな泡の中に閉じ込められた小さな泡と考えられます。