便秘気味の人にかかわらず、元気に毎日を過ごしている誰しもがあると思われている宿便について検証したいと思います。
宿便という言葉を一度は聞いたことがあると思います。いったいどのようなBENをいうのでしょうか?
イメージ的に「土管の内側にこびりついた水垢のように、大腸の中に何年もこびりついたヘドロのような古い便」という感じで想像しているのではないでしょうか?
その他にも、栄養を吸収するのを阻害するフィルターの目詰りがあるため、肥満や肌荒れの原因になるなど、身体にイロイロな害を及ぼすBENといわれています。
これらは東洋医学的に言われていることで、理はあります。
しかし西洋医学的には、宿便という言葉はありません。したがってそのようなBENは存在しないのです。何年も腸壁にへばりつくことなど医学的には考えられないからです。
腸の壁はヒダ状になっているため、谷間になっているところにBENが入り込んでそのままになっているイメージがありますが、腸の壁は蠕動運動が起こるたびに谷間の部分が山になり、山のところが谷間になるので、溜まりっぱなしになることはないのです。
しかも腸の細胞は2~3日で新しい細胞に入れ替わり、古い細胞はそのまま体外へ排出されますので、BENが何年もへばりついたままということはないのです。
ただ、便秘がちの人にとっては、腸壁のダメージを考えるときに宿便のイメージを持つことは悪いことではありません。