今朝の新聞に平成16年度の国語世論調査で本来の意味や言い方とは違う方が多く選択された事例というのが載っていました。

流れに棹さす
(誤) 傾向に逆らい、勢いを失わせるような行為をする
(正) 傾向に乗って、勢いを増すような行為をする

噴飯もの
(誤) 腹立たしくて仕方ないこと
(正) おかしくてたまらないこと

役不足
(誤) 本人の力量に対して役目が重すぎる
(正) 本人の力量に対して役目が軽すぎる

気が置けない
(誤) 相手に気配りや遠慮をしなくてはならない
(正) 相手に気配りや遠慮をしなくてもよい

国語世論調査では、半数以上の日本人が本来の意味と違う誤り解釈を正しいと理解して使っていることがわかったのだ。私自身正しい使い方をしていたのは、二つだけでした。何故この記事に興味を持ったのかというと少々苦い経験があるからなんです。

私は今までいろんなお役を頼まれるたびに荷が重いと感じるときのお断り文句に、本心で私の力では役目が重いので、力量不足を表現する意味で役不足という言葉を使ってお断りしてきたことが多々あるのです。おお何ということか、謙遜したつもりの発言が、傲慢な発言をしていたことになる。本来の正しい意味を知っている相手に不愉快な思いをさせたのは間違いない。そういう恥じをかいていたとは気づかずにいたことはなんともおめでたい私でありました。

でも大半の人々が本来の意味を取り違えて使っているのも事実に心なしか救われている私。昨年本来の正しい意味を知っている友人から指摘されたのをきっかけに特に「役不足」という言葉の使い方に気をつけるようになったのです。しかし日本人の半数以上が誤りの日本語の方を正しい日本語と解釈している間逆活用が横行している事実のまえどうしたらいいのでしょうか。あらためて日本語は日本人にとっても難しいということがわかりました。