連日偽装ニュースに次々と有名企業の名が報じられては、正直怒りを超えてげんなりしている。オリンピックの招致を決める、プレゼンテーションで、おもてなしの心が日本の心と、世界に発信され理解され受け入れられた。多くの国民は大いに誇りを感じたにもかかわらず、今は恥ずかしい気持ちと腹立たしい気持ちで一杯であろう。
偽装とは、ある事実を覆い隠すために、他の物事や状況を装うこと。周囲のものと似た色や形にして姿を見分けにくくすることである。また虚偽表示とは、相手方と通謀して行う意志でない意志表示、事情を知らない第三者に対しては無効を主張できない。したがって食材の偽装表示は誤認表示とは全く異なる次元のものだから世間が怒っているのだ。偽装には騙す意志があり、誤認はうっかりミス程度で大きな意志は見られない。
当初阪神阪急HDは、うっかりミスで幕引きをしたかったが世間は許さなかった。あきらかに三流の店ならさもありなんと思うが、有名ホテルや有名デパートが軒並みというからガッカリ度は最悪。しれっとしたお詫びコメントを聞いてもお詫びが伝わらない。私には「悪はバレなければ善でいられたのに・・・なんで今」と云うサラリーマン社長の無責任さしか伝わらない。本当のウソつきは、インテリでスーツを着ている勝ち組エリートの紳士たち。ここまで卑しく拝金主義になり下がって庶民のお金を巻き上げる精神構造は何もここだけではないと思うが辞任だけで幕引きさせないでもらいたい。
今回のことで見せかけだけの幸せの危うさを感じたのは私だけではないはずです。時をおなじくして文部科学省が形骸化している道徳教育の充実策を検討しているとの発表があった。ぜひとも一日でも早く正式教科に格上げして幼いうちに学校と家庭で人格教育をたたきこむべきと思う。他国のモラルを笑う資格は、もはや失せてしまった。テレビのコメンテーターが「知らなかった方が幸せだった。」と云った言葉に妙に共感してしまった。さて事態はどう終息にむかうのか気になるところだ。