動脈硬化を早期に発見できる。血液中のコレステロールや中性脂肪は、その大部分がむきだしの形ではなく、シュークリームのシュー皮(タンパク質)でくるまれたクリームのような形で存在しています。このようにコレステロールや中性脂肪を包み込んだ夕ンパク質の固まりをリポタンパクと呼んでいます。このタンパクには大小様々な比重のものがあり、主なものはHDL (高比重リポタンパク)、LDL (低比重リポタンパク)、VLDL (超低比重リポタンパク)などに分かれます。リポタンパクを動脈硬化との関係で見ると、HDLとほかの二つではまったく正反対の働きをすることが知られています。HDLは血管の内壁を掃除して動脈硬化を防ぐ善玉、LDLとVLDLは逆に血管壁に脂肪を沈着させ、動脈硬化を進める悪玉です。

β-リポタンパク検査とは、このうち悪玉コレステロールを含んでいるLDLの量を測定するものです。動脈硬化のバロメーターとしては総コレステロールや中性脂肪の検査が知られていますが、β-リポタンパクはこれらのうち動脈硬化や高血圧を進行させる悪玉だけを調べることができます。(正常値150~500mg/dl)