アルコール性肝障害のときには100%上昇する。

γ-GTP(ガンマ・グルタミール・トランスペプチダーゼ)は肝臓、腎臓、脾臓、膵臓などに含まれている酵素で、アルコールとの相関関係が認められています。例えば検査の前日にアルコールを飲むと、それだけでγ-GTPは上昇します。アルコール性肝障害がある場合は、ほぼ100%にγ-GTPの上昇が見られます。現在アルコール性肝障害がなくても、アルコールの摂取でγ-GTPが上がりやすい人は将来、肝臓を侵される危険性が高いとされています。したがってアルコール性肝障害の予防や早期発見、診断にはこの検査が欠かせません。

γ-GTP は、肝細胞では肝臓と総胆管のつなぎ目のあたりに多く、このため胆汁の流れが悪くなる閉塞性黄疸などでも高値になります。肝臓の中で胆汁の流れが悪くなるとALPやLAPに比べ、早く異常値を示すという特徴があります。正常値は70IU/l以下で、80IU/l以上になるとアルコール性肝障害や閉塞性黄疸の疑いが濃くなります。ただし、酒を飲む人は飲まない人より平均20IU/l前後高いと考えてください。数値が高い場合は、アルコール性肝障害、原発性肝ガン、肝硬変、急性膵炎など。