20ml/min以下なら尿毒症の危険信号である。尿を作る腎臓の働きは主に、糸球体での濾過と、尿細管での水分などの再吸収という二つの作業から成り立っています。このうち糸体の作業能力、つまり一定時間内にどれだけの量の血液を掃除できるかを調べるのがこの検査です。クリアランスというのは、(老廃物)取り除き、(血液)澄ませるという意味です。クレアチニンは、血液中のアミノ酸がエネルギーとして使われた後の燃えカスで、糸球体によって尿中には絶えずこのクレアチニンが排泄されています。従ってある時刻の血液中および尿中のクレアチニンの量と、別の時刻のクレアチニンの量を比較すれば、糸球体の作業能力を知ることができるわけです。
検査方法は、まず水を牛乳ビン2本分飲み、1時間後にたまった尿を全部出してしまい、その30分後に採血、60分後採尿を行います。そして血液中と尿中のクレアチニン濃度を測り、腎臓が1分間にどれだけの血液からクレアチニンを除去しているかを割り出すのです。この検査の数値は、男性よりも女性のほうが低く、また年齡とともに低値になります。数値が低い場合は慢性腎炎、尿毒症など。正常値 クレアチニン・クリアランスは70~130ml/min。24時間内因性クレアチニン・クリアランス男性88.5~155.4ml/min、女性82.3~111.6ml/min。