急性腎炎の初期は無尿になることもある。

一日に出る尿の量は水分の摂取量や汗のかき方にも左右されますが、一般に2500mlを超える場合を多尿、500mlを下回る場合を乏尿と呼んでいます。乏尿の時は、急性腎炎、ネフローゼ症候群などの腎臓病が疑われます。特に急性腎炎の初期に特徴的な症状で、時には1日を通じて全く尿が出ないこと(無尿)さえあります。老廃物が排泄されずに体内にたまり、危険な状態です。乏尿は腎臓病以外に、腫瘍や結石による尿路の閉塞、うっ血性心不全などのときにも見られことがあります。逆に多尿の時は、慢性腎不全や糖尿病が疑われます。どちらの病気も、特に夜間の排尿固数が増えるのが特徴です。多尿と間違いやすい症状に頻尿があります。これは排尿回数が多いだけで、1日の尿の量は増えていない場合です。この場合は腎臓病ではなく、膀胱炎、尿道炎、不安や緊張による神経性頻尿、または男性では前立腺肥大症などが疑われます。

数値が高いとき慢性腎不全、糖尿病尿崩症など。

数値が低いとき急性腎炎、ネフローゼ症候群、うっ血性心不全など。