アレルギーや寄生虫では好酸球が増加する。
白血球は好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球の大きく5種類に分かれ、形や大きさ、働きが、それぞれ異なっています。例えば白血球数の約55%を占める好中球は、細菌が体内に侵入すると真っ先に駆けつけ、細菌をまるごと食べて分解します。単球は、数は少ないものの細菌の食作用が強力で、大食細胞(マクロファージ)とも呼ばれています。また白血球数の約30%を占めるリンパ球は、免疫機能で重要な役割を果たします。
この検査は一滴の血液をガラス板に引き伸ばして染色し、これを顕微鏡で観察して、白血球100個のうち、どの種類が何個を占めているかを調べるものです。白血球分類、あるいはへモグラムともいいます。それぞれ種類によって働きが異なるため、病気のタイプによって各種の白血球の比率に変化が生じます。この変化を読み取って、様々な病気の診断に役立てるわけです。好中球が増えている場合は肺炎、虫垂炎などの細菌による感染症中毒など、リンパ球が増えている場合は結核、梅毒などの慢性感染症、リンパ性白血病など、好酸球が増えている場合は気管支喘息、じん麻疹、花粉症アレルギー性疾患など。