耳の痛みに伴って38度を超えるような高熱がある時、先ず考えられるのが急性中耳炎です。咽頭や喉頭にウイルスや細菌が感染して起こる上気道感染症、つまり風邪をひいた時、上気道の炎症が耳管を伝わって中耳腔に及ぶと急性中耳炎を起こします。耳鼻咽喉という言葉で分かるように、鼻、のど、耳は空気の通り道を通じて連絡しています。そして、そこが細菌の通り道ともなるのです。急性中耳炎は、耳の詰まった感じに始まり、次第に痛みがひどくなって、耳鳴り、難聴、発熱などの症状が出てきます。このような症状が出たら、耳鼻咽喉科で診察を受けます。

同じような症状でも、頰の後ろが腫れているときには、おたふく風邪も疑われます。

更に、今はまれになりましたが、中耳炎などの病原菌が、脳や脊髄を包む髄膜という膜に感染して髄膜炎という病気を引き起こすこともあります。症状としては、激しい頭痛や痙攣のほか、発熱、吐き気、嘔吐なども挙げられます。