物が見えるというのは、眼だけの働きではありません。眼から入ってきた情報は視神経を通じて脳に送られ、そこで最終的に情報が処理されて「物を見た」と認識されるのです。従って、眼の機能には異常が無くても、その情報処理を司る脳の部分に障害があれば、物が見えにくいといった異常が起こって来ます。

脳腫瘍が大きくなると、それが視神経を圧迫することで、視力障害が起こります。また、脳出血や脳梗塞などが原因で、視覚を司る中枢に影響が出てきたような場合にも、眼になんらかの症状が現れます。

人間は、外界からの情報の80%近くを視覚から得ているといわれます。ですから、これに関連する器官に障害が起こると、生活の質(QOL)の低下は免れません。物が見えにくい、物がかすんで見えるといったような時は、できるだけ早めに眼科で受診する事。