じっとしていても、のどが痛い、あるいはものを飲み込むとのどが痛いなど、その程度は様々ですが、のどが痛くて高熱を伴うような時は、急性の扁桃炎を起こしているおそれがあります。
扁桃には、口蓋扁桃、咽頭扁桃、舌扁桃の三つの種類があります。ちょうど喉頭を取り囲むようにして位置し、外から入って来る細菌やウイルスをここでくい止める働きをしています。従って、ここで常に細菌などとの戦いが展開されていて、その時、感染力の強い細菌などによって炎症が引き起こされると、扁桃炎という症状が現れて来ます。
扁桃炎のこわさは、これが原因となって、のどとはまったく違った場所に病気を引き起こすところにあります。例えば、腎炎、皮膚の病気、リウマチ熱などがそれで、大人の慢性扁桃炎の場合は、それを摘出する手術も治療の一つの選択肢になっているほどです。
物を食べた時に、のどがしみる感じがする、のどがつかえる、ものが飲み込みにくい、あるいは声がかすれる、このような時には、食道ガンの疑いがあります。食道は、のどと胃をつなぐ長さ25cmほどの管で、ここにガンが発生すると、このような嚥下困難を引き起します。原因は酒とタバコと言われています。生活習慣に充分な配慮が必要です。