胸部に激烈な痛みが走り、加えて呼吸困難や咳、血痰などを伴う時は、肺梗塞のおそれがあります。更に発熱があれば、肺炎の可能性も考えられます。

肺梗塞は、肺に血液を送る動脈が血栓などで詰まって起こる病気で、肺の組織が壊死します。これも心筋梗塞と同様に、生命活動に不可欠な肺が死んでしまうわけですから、痛みはそれだけ激しいものになります。心筋梗塞、解離性大動脈瘤と並ぶ「三大激痛」の一つと言ってよいでしょう。

肺梗塞は肥満気味の人に多く見られる病気で、以前は日本ではまれでした。ところが最近、日本人の体格がよくなるのに伴い、この病気が増えて来ています。肺梗塞の場合も、一刻も早く救急車を呼ぶ必要があります。躊躇していれば、生命に関わります。