まだまだ暑さの厳しい日中が続き、夕方の緣先に吹き寄せる涼風や風鈴の音に、ほっと、心和まされます。今日は、「心と体の働きに、パウイが、どう関わっているのか」を主題に、私達の体に、現れている色々な異常サインを読み取ることで、自分の体の状態を把握して、「病気にかからない習慣を身につける」にはどうしたら良いかをお話しします。

はじめに、心身の健康は、自分自身の考え方から始まることを申し上げて、自分の生活の中から、どう楽しみや生き甲斐を引き出せるかにあるのを説明します。

考えてみるまでもなく、私達の「心と体を」支配しているのは、脳を含む中枢神経と抹梢神経であります。これらの神経系は、大きく二つに分けて、自分の意志や意識で支配できるものと、自分の意志や意識では支配出来ないものとに分けられます。

自分の意志や意識で支配出来るものは、自分の思い方・考え方・感じ方を始めとした、手足や体を動かせる体性神経に交配されるものです。

もう一方、自分の意志や意識で支配出来ないもの、脳を始めとした胃腸・心臓・肺臓・肝臓・腎臓・膵臓・脾臓等の臓器器官で、自律神経に支配されるものです。

これらの神経系を整理してみますと、神経系は、中枢神経系と抹梢神経系に大別されていて、中枢神経系は、脳と脊髄で出来ていて、脳と脊髄はつながっています。

末梢神経系は、脳から出で行く遠心性神経と、脳へ入る求心性神経に分けられ、遠心性神経は自律神経と体性神経に分けられ、自律神経は更に交感神経と副交感神経に分けられ交感神経(興奮)・副交感神経(抑制)の機能を持って、各種臓器器官につながり、体性神経は体中の横紋筋・随意筋につながっています。各種臓器器官と横紋筋・随意筋とは各効果器です。脳へ入る求心性神経は、体中の受容器レセプター、目耳鼻口舌皮膚の感覚器から脳につながっています。

これらの、自分の意志意識で動かせないものを、自分の意志意識で、動かせるものによって、自由に動かす、ということがセルフコントロールとして注目されている医療方法の一つです。これについても後程お話し致しますが、その前に、私達の心や体の仕組みや働きを考えるのには、まずどうして作られ出来上がったのか、を取り上げなくてはなりません。そもそも私達の体は、たった一つの、受精卵細胞が、10ヶ月10日間分裂増殖を重ねて、人体のミニチュアの新生児として3兆個の細胞集合体と成り、引き続き分裂増殖を重ねて、成人して60兆個の細胞集合体で出来ています。

この健康コラムを読まれる皆様は、60兆個の細胞の集合体だと言うことです。

このたった一つの細胞の分裂・増殖して行くプロセスは、長くて見事なストーリーを持ったドラマと言えます。そのドラマの中に人間の生理・病理・薬理・健康のカギがあります。

そのカギを取り出す道具が、医学を始め自然科学・人文科学等の学問、いや学問だけではなく、昔からの言い伝え慣習等がその道具となります。

パウイはこの私達の体を作って居る細胞に、直接働きかけて、細胞の働きに協力し、細胞の第一の能力とでも言う免疫力を始めとした恒常性に寄与しています。