手足の近くには、触覚、痛覚、温冷覚などがあります。ここで外部からの刺激をキャッチし、その情報が末梢神経(知覚神経)から脊髄を通って大脳に伝えられることで、どんな刺激であるのかを感じとるようになっています。この知覚機能の仕組みのどこかで、不完全な障害が起きたのがしびれの正体です。完全に阻害された場合には、感覚がなくなってしまいます。正座した時のしびれなどは心配ありませんが、何もしない時にしびれを感じた時は、こわい病気が潜んでいることがありますから、早めに内科か神経内斜で受診を。

手足の先の感覚が鈍ったようなしびれを感じるときは、膠原病やウイルス感染症、糖尿病などによる末稍神経の障害が考えられます。糖尿病では手足の知覚がおかしくなることが多く、コタツで低温火傷などを起こしたりすることがあります。

一時的に電流が流れるような激しい痛みとともにしびれを感じたら、脊椎の障害が考えられます。椎間板へルニアなど脊椎の異常による障害が、この代表的なものと言えます。さらに、数分でしびれが治まるけれど、半身にしびれがあったり、マヒが伴うようであれば、脳溢血や脳梗塞といった脳血管障害、または脳腫瘍の前兆の可能性があります。