発熱や体重の減少などを伴って、鼻を中心にして、両頰に蝶の形をした赤い発疼が出ることがあります。また、これが厚く盛り上がることもあります。これは膠原病(こうげんびょう)という全身性の自己免疫病の一つです。全身性エリテマトーデスの典型的な症状です。体は多くの細胞で構成されていますが、これらの細胞を結び付けて臓器の形を作っているのが、結合組織です。結合組織には、膠のような働きをする膠原線維と呼ばれる線維が含まれており、これは炎症を起こすと増えて行きます。
膠原病は自己免疫による炎症が起きて膠原線維が増え、全身の様々な臓器に障害が起こる病気です。慢性関節リウマチも、この中に含まれます。全身性エリテマトーデスでは、寒い時などに一時的に血管がけいれんして血流が途絶え、指先がろうのように白くなるといった症状が出.ることがあります。また、腎臓や肺などの臓器に炎症が起こって来ることもあります。紫外線や寒冷による刺激、感染症、過労などが重なると、症状が悪化するおそれがあります。